ウマくいかないプレゼンの話

その他

2016.06.03(Fri)

こんにちは、クリエイティブ部 顧問をさせていただいている吉井です。

「せっかく私が良いアイデアを出したのに、みんなで寄ってたかってメチャクチャにされた」
皆さんはこんな経験はありませんか。

広告業界に限りませんが、プレゼン前のクリエイティブ評価会議ではよく見られる光景です。これは昔も今も変わらないようで、精魂込めた会心のアイデアを台無しにされたニューヨークのアートディレクターが書いた素晴らしい逸話があります。

Once upon a time
there was an Art Director.

以下、日本語訳です。

むかし むかし・・・
あるところに アートディレクターなる者がいた。
汗水たらし、夜を日についで、新しいアイデアを生むべくいそしんでいた。

そして、見よ!ついに彼はきらめく眼(まなこ)、優雅な曲線を描く首、力に満ち満ちた四肢、風になびく尾を持った名血の牡馬を造りだしたのだ。それは、古(いにしえ)の神々すらこれほど見事なものは造りえなかっただろうと思われるくらいの、完璧な馬だったのである。

というわけで、この傑作を審査すべく会議がひらかれた。

セールス・マネジャーが断言した、“この馬の走り方は、軽すぎる。”
議論百出のあと、この馬には象の足がつけられた。

もう一人が声を張り上げた“この馬の視野は狭過ぎるんじゃないか。”
さらに議論が重ねられ、馬にはキリンの首がつけられた。

最後にボスがのたまわった、“どうも華やかさが欠けるようだ。”
全員が同意し、馬に孔雀の尾をつけてやった。

さて、それから誰もが首をひねった,“どうしてウマくいかなかったんだろう”と。

あれも、これもと欲張って、結局元の良さを失って、中途半端なものを作ってしまったということを見事に表現しています。それにしても、最初の馬は素晴らしく魅力的に描かれていますね。良いアイデアがでたらみんなで応援して実現させたいものです。

これと似たような、スポンサーは強いという話をもう一つ。
クライアント同席のアイデア会議で、何人かがおもしろいアイデアを出した後、それを凌駕する素晴らしいアイデアがでて、全員でそのアイデアを採用しようとしたその時、クライアントがつまらないアイデアを出した。しばらくの沈黙の後、採用されたのは、クライアントが出したアイデアであった。