著作権のこと実際あんまりよくわかってなかったから調べてみた

ライフハック Webその他

2018.10.12(Fri)

こんにちは。Webディレクターの千賀です。

Twitter等SNSでの無断転載問題、大きなところでいうと2020東京オリンピックのエンブレム等、著作権に関するトラブルを見聞きする機会はこの数年ぐんと増えたように思います。
インターネットで世界中の情報が簡単に手に入り、SNSや動画サービスで誰もがコンテンツを公開できる時代だからこそ、すっかり身近になったこの著作権について、ぶっちゃけあんまりよくわかってなかったのですが、ちゃんと本を読んで勉強してみました!

「ビジュアルデザイン発注時に知っておきたい! 著作権のキホン トラブルを未然に防ぐ対策Q&A」
石川 正樹 (著)

amazon-logohttps://www.amazon.co.jp//dp/4474059395

実際の制作現場で起こりがちな著作権トラブルを例にQ&A方式で解説してくれるので、制作に関わる方であれば思わずあるある!とうなずき、実感を持って読み進むことができると思います。

今回は本書の導入部分ではありますが、下記2点についてまとめてみました。

そもそも著作権ってなあに?基本の言葉を整理してみよう

  • 著作権法
    著作物を保護するための権利について規定している法律です。
    作者の人格的な部分(著作者人格権)と財産的な部分(著作財産権)の二面の権利があるのが特徴です。
  • 著作物
    “思想または感情を創作的に表現したものであって文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの(法2条1項1号)”
    この「思想または感情を創作的に表現したもの」の定義が難しく、実際の裁判でも同じ事件でありながら第一審、控訴審、最高裁判所の判断が違うなんてこともあるそうです。ざっくりですが「ありきたりな表現ではなく、作った人の個性が反映された上で、形になっているもの」くらいの認識でよいかと思います。
  • 著作者
    これも定義がとっても難しいですね。「共同著作者」なんて言葉もあるように「作った人」はひとりとは限りません。ただ著作権法にはちゃんと著作者を推定する規定が用意されています。説明をするととっても難しい&長くなるのでざっくりいうと「著作物に反映されている個性の持ち主で、それを形にした人」です。ここで注意すべきなのがアイデアを出しただけの人は著作者となりません。そのアイデアで著作者が着想を得ていたとしても、外向きに「表現」していないと著作者とは認められないのです。

著作権を侵害された場合にできること

もし自分の著作権が侵害された場合、たとえば民事上の措置だけでも以下のようなものがあります。

  • 差止請求権(法112条)
    著作権を侵害している行為を止めさせる権利です。具体的には当該の表現物の廃棄や販売停止を求めることができます。
  • 損害賠償請求権(民法709条、法114条)
    著作権侵害により財産上の損害を被った場合に、損害賠償を求めることができる権利です。
  • 慰謝料請求権(民法710条)
    著作権侵害により精神的な苦痛を受けた場合に、慰謝料を請求できる権利です。
  • 名誉回復措置請求権(法115条、116条)
    著作権侵害により傷つけられた名誉の回復措置を求めることができる権利です。

いざというときにどういったアクションが取れるのか、どんな法律があるのかを知っていると、それだけで心強いですよね。ちなみに著作権侵害は立派な犯罪なので、もちろん刑事上の措置を取ることもできます。

著作権を侵害していると言われた場合にすべきこと

最後は、もし自分が著作権を侵害していると言われた場合について。SNS等で公開した画像・文章・動画が、実は他者に著作権があり訴えられてしまった!なんてこと、このご時世絶対に無いとは言いきれないと思います。著作権の侵害は十中八九、申告者がいることで発覚します。まずは焦らず相手の言い分を整理しましょう。

  1. 当該の表現物を特定しよう
    どの表現物の、どの部分が著作権の侵害と言われているのか、相手側の表現物と比較し分析しましょう。
  2. 相手の表現物が本当に著作物なのかを確認しよう
    相手の表現物が、事実の伝達や時事の報道であったり、前述の通りただのアイデアに過ぎなかったり、また誰がやっても同じようになる「ありふれた表現」の場合は著作物とは認められません。
  3. 相手がどんな権利を主張しているのか確認しよう
    著作権には2つの大枠である「著作者人格権」と「著作財産権」の中に、複製権、翻案権等さまざまな権利があります。相手が主張する権利はどれなのかを確認し、その権利の根拠を整理しましょう。

著作権侵害があった場合は…

  1. お金?謝罪?相手の要求をしっかり見極めよう
    当該の表現物の廃棄だけでいいのか、お金を払わないといけないのか、相手の名誉回復のために何か行動をしないといけないのか、相手の言い分をしっかりヒアリングし要望を見極め、必要であれば弁護士や専門家に相談・依頼する等、慎重に対応しましょう。

結論ですが、相手に対する最終的な対応は以下の3つのいずれかになります。

  1. 相手の要求を全面的に聞き入れる
  2. 相手の要求を全面的に拒否する
  3. 相手の要求を一部聞き入れる(示談・和解)

焦って相手に言われるがままの要求を飲むのではなく、事実関係をしっかりと調べて、どの方法がベストか検討しましょう。著作権の侵害によって消耗するものは「人権」と「財産」です。どちらをより守るべきかの総合的な判断が必要になりますね。

まとめ

デジタル世代として生きていく上で、自分を守るために法律の知識って大事だと思いました。
今回は基本中の基本だけを、できるだけわかりやすく、自分なりにまとめてみたのですが、本書の前書きにもあるとおり、著作権法はわかったようなわからないような、線引きが曖昧で難しい法律です。より詳しく知りたいという方はぜひ本を読んでみてくださいね。